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2025 年度 事例 Ⅱ B 社(スポーツマッサージ店) 口述試験想定問答集
1. 3C 分析・戦略の基本フレームに関する質問
Q1. 競合がひしめく中で、B 社の最大の競争優位性(強み)は何だと考えますか?
B 社の最大の強みは、 「競技別の専門性」と「心身両面のケア能力」 です。 単なるマッサージ技術だけでなく、社長や従業員が特定のスポーツ経験とトレーナー実績を持っており、アスリート特有の悩みに対応できます。加えて、社長の理念である「心のしこりも揉みほぐす」コミュニケーション能力が、格安店や保険診療の接骨院との決定的な差別化要因です。
Q2. B 社は現在、どのような顧客層をメインターゲットにすべきだと考えますか?
「本格的なコンディショニングを求める、スポーツ実施者」 です。 具体的には、近隣の大学運動部員や中高生の部活生といった「未来のアスリート」、および質の高い施術を求める一般のアマチュアスポーツ愛好家です。彼らは保険適用外であっても、パフォーマンス向上や怪我予防という明確な目的意識を持っているため、B 社の高付加価値サービスと合致します。
Q3. 大学とのトレーナー契約には、売上以外のどのような戦略的メリットがありますか?
最大のメリットは 「ブランド力の向上(権威付け)」 です。 強豪運動部を持つ大学の公式トレーナーであるという事実は、B 社の技術力の証明となり、地域住民や他校の学生への信頼性を高めます。また、現場での施術データや症例が蓄積され、技術ノウハウの向上や、将来的な優秀なトレーナー(学生)の採用にもつながります。
2. 価格戦略・稼働率向上に関する質問
Q4. 夕方以降の混雑と日中の空き時間(繁閑差)を解消するために、どのような価格戦略が有効ですか?
「イールドマネジメント(変動価格制)」の発想を取り入れた割引・特典戦略 が有効です。 具体的には、空き時間である平日日中限定の「デイタイム割引」や、主婦層や高齢者層向けの「健康維持コース」を割安で設定します。これにより、価格感度の高い層を日中に誘導し、夜間の混雑枠を正規料金でも利用したい層(学生や会社員)のために空けることで、全体の収益最大化を図ります。
Q5. 初回お試しコースの利用者がリピーターにならない主な原因は何だと分析しますか?
「ターゲットの不一致」と「関係性構築の不足」 です。 単に「安さ」に惹かれて来店した層は、正規料金に戻った際に離脱します。また、初回登録情報が事務的な内容に限られており、施術者が顧客のスポーツ目標や悩みに深く寄り添う提案(次回の施術計画など)ができていないため、継続する理由を感じさせられていないことが原因です。
3. 顧客関係管理(CRM)・情報活用に関する質問
Q6. B 社は今後、どのような顧客情報を収集・蓄積すべきですか? 具体的に挙げてください。
事務的な属性情報に加え、 「定性的な競技情報」と「身体・精神の状態履歴」 を蓄積すべきです。 具体的には、「取り組んでいるスポーツ種目・ポジション」「出場予定の大会日程」「過去の怪我の履歴」「達成したい目標」、そして施術中の会話から得られた「メンタル面の悩み」などです。これらは B 社の強みである「寄り添う対応」の源泉となります。
Q7. 収集した情報を活用して、どのようなアフターフォローを行うべきですか?
個々の顧客の目標や大会日程に合わせた 「パーソナルな提案」 を行います。 例えば、大会 1 ヶ月前には調整メニューの案内を送る、試合後にはリカバリーのための来店を促す、といったアプローチです。また、怪我の癖に合わせた自宅でのストレッチ動画を配信するなど、来店時以外でも接点を持ち続けることで、信頼関係(ラポール)を強化します。
4. プロモーション・Web 活用に関する質問
Q8. Web サイトに動画を掲載する場合、どのようなコンテンツが中高生や大学生の集客に効果的ですか?
「信頼感」と「親近感」を醸成するコンテンツです。 具体的には、従業員がそれぞれの専門競技における「怪我予防のセルフケア」や「パフォーマンスアップのストレッチ」を実演解説する動画が有効です。これにより、「自分の競技を分かってくれている」という安心感を与え、来店へのハードルを下げることができます。
Q9. アスリート以外の一般顧客(地域住民)を取り込むために、B 社の強みをどう訴求しますか?
スポーツマッサージの技術が 「日常生活の不調改善にも有効である」と訴求 します。 「トップアスリートの体をケアする技術だからこそ、頑固な肩こりや腰痛も改善できる」というメッセージを発信します。Z 社出身社長の実績や、「心のしこりもほぐす」というメンタルケアの側面を強調し、単なるマッサージ店とは違う「健康のパートナー」としての位置づけを狙います。
5. 今後の展開・組織に関する質問
Q10. 今後、B 社が持続的に成長するために解決すべき、組織上の課題は何ですか?
「社長への依存脱却」と「情報の共有化」 です。 現在は技術指導も顧客対応も社長の手腕に頼る部分が大きいです。今後は、蓄積した顧客データや施術ノウハウを形式知化し、スタッフ全員が同レベルで質の高い提案・施術ができる体制を整える必要があります。これにより、組織全体の対応力を底上げし、ファンを店舗全体につけることが重要です。
事例 Ⅱ(マーケティング)口述試験のアドバイス
事例 Ⅱ の口述試験では、以下のポイントを意識して話すと評価が高まります。
- 「誰に(Who)」を明確にする
- 単に「顧客」と言わず、「大会を控えた学生」や「平日昼間の主婦層」など、質問の意図に合わせてターゲットを具体的に言葉にしてください。
- 双方向性(コミュニケーション)を意識する
- 事例 Ⅱ は「関係性マーケティング」がテーマになることが多いです。「売る」だけでなく「顧客の声を聞く」「一緒に目標を達成する」という姿勢を示すキーワード(伴走、寄り添う、提案など)を使うと効果的です。
- オンラインとオフラインの融合
- 「動画(Web)」を見て「来店(リアル)」し、そこで得た情報でまた「SNS(Web)」で繋がる、といった一貫したストーリーを語れるようにしておきましょう。