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事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの勉強法

この記事の要約

  • 事例Ⅰ〜Ⅲは「人力AI」としての出力品質を問う試験
  • 答案は工業製品として捉え、解法手順を固定して品質を安定させる
  • 解法は自己流にせず、AAS東京のテキスト通りに行う
  • AI添削で検査し、手書きノートで再発防止を行う
  • 量は30〜60事例で十分。二次対策全体のうち事例Ⅰ〜Ⅲは2割程度でよい

答案を工業製品として作る

この記事は、二次試験のうち事例Ⅰ〜Ⅲ(記述式)に特化した勉強法です。 事例Ⅳは性質が異なるため、ここでは扱いません。

結論はシンプルです。 答案を工業製品と割り切り、作業手順を固定し、AIで検査し、改善して品質を安定させる。 やるべきことはこれだけです。

トヨタの工場やマクドナルドの店舗が、気分で手順を変えないのと同じです。 変えるべきは気分ではなく、工程と品質管理です。

診断士二次試験は「納期が決まっている仕事」でもあります。 試験日が納期。そこに確実に間に合わせる計画を立てる必要があります。

イレギュラーが起きても、変更不要で納期に間に合う計画を作る。 これも二次試験で求められる実力の一つです。

事例Ⅰ〜Ⅲは「人力AI」の性能試験

事例Ⅰ〜Ⅲは、与件文を読み、設問に対して100字前後で助言する形式です。

構造は、私たちがAIにやらせていることと同じです。

つまり、事例Ⅰ〜Ⅲは「人力AI」としての出力品質を問う試験です。

採点者が求めているのは奇抜なアイデアではありません。 与件を根拠に、設問要求に沿って、期待される形式で答えること。 その品質を安定して出せる答案が、相対評価の中で合格圏に残ります。

人力AIの最適化=答案の工業製品化

人力AIを最適化するとは、 毎回ひらめきで書かず、固定した手順で同じ品質を出すことです。

診断士試験の言葉で言えば「作業標準化」。 答案は一品物の芸術ではなく、再現性のある工業製品です。

診断士試験は「品質検査付きの製品選別」

工業製品は、作って終わりではありません。 必ず品質検査があり、基準を満たしたものだけが出荷されます。

診断士試験も同じ構造です。

  • 答案を作る
  • 採点基準で検査される
  • 一定品質を満たした答案の中から、相対的に選別される

合格者は全体の上位18%前後。 これは「合格点を超えたら全員合格」の試験ではありません。

同じ基準で検査された答案同士を比較し、沈まないものが残る試験です。

やることは次の4工程に分解できます

ここからは、これまでの考え方を前提に、実際にどのような手順で答案を作っていくかを整理します。

  1. 読む(与件・設問の読み方を固定)
    キーワード、因果、接続詞、強調表現に機械的にマーキングします。
    迷ったらマークする。考えすぎない。

  2. 組む(メモスペースで骨子を作る)
    マークした語を材料に、与件の言葉を再配置する感覚で骨子を作ります。

  3. 書く(手順通りに答案化)
    完璧は不要。まずは工程を崩さず最後まで回すことが優先です。

  4. 検査・改善(AI添削→ノートで再発防止)
    指摘を受け、原因を言語化し、次に反映する。
    工場でいう品質検査と工程改善です。

用意する文房具

学習を始める前に、以下の文房具を揃えてください。

B5キャンパスノート 2冊

B5サイズを選ぶ理由は、本番の試験冊子と同じサイズだからです。
こだわりがない人は、コクヨのキャンパスノートで十分です。

  • 1冊目:メモ用ノート
    毎回、見開き2ページをメモスペースとして使います。
    本番では試験冊子の表紙を取り外し、裏面の白紙を見開きでメモスペースとして使います。
    普段から同じ環境で練習することで、本番でも迷わず動けます。

  • 2冊目:反省ノート
    AI添削の指摘を手書きでまとめるためのノートです。

多機能ペン(ジェットストリーム 4&1)

三菱鉛筆 多機能ペン ジェットストリーム 4&1 | Amazon

黒・赤・青・緑の0.5mm油性ボールペンと、0.5mmシャープペンが一体になった多機能ペンです。

なぜこれを勧めるのか。
持ち替える手間を省くためです。

本番では、この1本と消しゴムだけで試験ができるように最適化してください。
ペンを持ち替える動作すら、80分の中では無駄になります。

キッチンタイマー(時間感覚を固定するため)

必ずキッチンタイマーを使って時間管理をしてください。
おすすめは視認性が高く、机に置いて使えるタイプです。

ドリテック デジタル キュービックタイマー | Amazon

コストを抑えるなら、
DAISOのキッチンタイマー(220円)+ボタン電池(110円)で 330円 でも十分です。
ただし、スタンド付きの方が圧倒的に見やすいため、可能であればそちらを推奨します。

解く時間は 70〜75分固定。この時間で毎回解き切る練習をしてください。

本番では、

  • 与件が読みにくい
  • 設問が抽象的
  • 想定外の切り口が来る

といったイレギュラーが必ず起きます。それでも 時間内に解き切れる状態 を作るための設定が、70〜75分です。

「答えを暗記して30分で解けるようになった」という話を見かけますが、

そういう勉強はやらないでください。

二次試験で評価されるのは、

  • 内容を知っていること ではなく
  • 決めた手順を守って、安定して出力できること です。

たとえ内容を覚えていても、

  • 与件を読む
  • キーワード・接続詞にマーキングする
  • メモから骨子を作る
  • 骨子通りに答案を作る

この工程は必ず 省略せずに回す

私自身、3周目以降の問題で60分程度で終わってしまうこともありましたが、なるべく、70〜75分で解く ようにしていました。

重要なのはスピードではなく、本番と同じ時間感覚を身体に染み込ませることです。

解法は「この本の通りに」やってください

解法は自己流で作らないでください。
この書籍の通りに解いてください。

AAS 東京の解法テキスト

  • 与件文・設問文の読み方
  • キーワードや接続詞へのマーキング
  • 与件文の左右余白に何を書くか

これらが具体的に書かれています。

AAS東京公式テキスト 中小企業診断士2次試験事例問題の解法 | Amazon

やるべきことは一つです。

この本の手順に従って、解き方を固定する。

自分の色を出して品質を乱すのは、工業製品では致命傷です。診断士二次試験も同じです。

しつこいですが、答案は工業製品です。一品物の芸術品を作りたいなら、診断士試験以外でやりましょう。

AIの活用方法 ― 添削はこのやり方で十分

次に、工程の「検査」をAIでやります。 結論としては、このサイトの添削プロンプトをそのまま使ってください。

スマホで見ている方なら、左上に Menu が見えます。 そこをタップすると、サイドバーのメニューに各年度の添削プロンプトがあります。

プロンプトはタップでコピーできます。 コピーしたらメモ帳等に貼り付け、そこへ自分の答案を貼って Gemini Pro に投げて添削します。

このプロンプトは Gemini向けに最適化しています。 無料ユーザーでも Gemini Pro は1日あたり 5事例程度は十分使えます。

2種類の添削プロンプトを使い分ける

添削プロンプトは2種類あります。 お好みで使ってください。

キーワード式添削(ふぞろい寄り)

  • キーワードが入っているか
  • 設問要求に従っているか
  • 論理構成が崩れていないか

こうした観点でチェックし、点数形式で出力されます。この点数はあえて実際より低く出るようにしています。

通常添削(予備校添削のイメージ)

  • 設問要求を満たしているか
  • 重要論点を複数、根拠付きで網羅できているか
  • 論理破綻・論理の飛躍がないか

方向性の誤り、根拠不足、設問意図の誤解、与件無視があれば、容赦なくダメ出しします。

記述でよくある減点要素(これを潰すのがAI添削の役割)

  • 設問要求に答えていない
  • 解答の方向性がズレている
  • 与件の根拠が薄い/ない
  • 根拠が一面的で重要論点が抜けている
  • 論理の飛躍がある(因果がつながっていない)
  • 因果関係が曖昧で説明になっていない
  • 抽象的で具体性がない(何をどうするかがない)
  • 与件にないことを想像で書いている
  • キーワードを並べただけで意味が通らない
  • 一文が長すぎて主張が読めない
  • 助言になっておらず感想になっている
  • 制約条件(字数、対象、目的)を無視している

AI添削は、これらの減点要素を可能な限り減らして、答案品質を上げるための「検査」です。

添削後は「書いて覚える」。定着工程を省略しない

答案は工業製品です。 そして、AI添削は品質検査にあたります。

品質検査をしただけで、不良品を直さなければ、製品の品質は一切向上しません。 それと同じで、添削結果を見て終わりは学習として未完成です。

それは「理解」した気になっているだけで、品質不良はそのまま残っています。

添削は 品質不良を見つけ、改善するための工程 です。定着させて初めて、価値が出ます。

AI添削は「本番前の品質検査」

診断士試験では、本番で試験委員の採点基準に通る必要があります。
その前段階として、まずは AIの採点基準を安定して通過できる状態を作ります。

AI添削は、本番前に行う「出荷前の品質検査」 です。

必ず、手書きで反省ノートを書く工程を入れてください。

  • どこがズレていたのか
  • なぜその書き方では減点されるのか
  • 次に同じ条件が来たら、どう書くのか

これを自分の言葉で書く。 この作業が、答案を「覚えたつもり」から 再現できる品質に引き上げます。

スマホや画面で眺めて 「なるほど」「ふーん」で終わった指摘は、 品質改善につながりません。

答案は工業製品です。 不良が出たら、原因を書き出し、工程を修正し、再発を止める

この工程を軽視すれば、同じ不良を出し続ける生産ラインになります。

どのくらいやればいいのか(事例Ⅰ〜Ⅲは全体の2割で十分)

最後に量です。

事例Ⅰ〜Ⅲは、令和以降の事例だけでOKです。

上の手順(作業標準→AI添削→手書きノート)で、 合計30〜60事例 解いてください。

ペースはこのくらいが現実的です。

  • 平日:1日1事例
  • 土日祝:1日2事例

なお、現行の二次試験は事例Ⅳ偏重なので、 二次対策全体のうち 事例Ⅰ〜Ⅲは2割程度で十分です。

この「2割」が、作業標準+AI添削前提だと 30〜60事例 に収まります。

学習計画は「納期に間に合う設計」にする

計画の目的は、気合いを入れることではありません。 試験日(納期)までに確実に終わらせることです。

  • イレギュラーが起きても崩れない
  • 途中で変更が不要
  • ベストエフォート前提ではない
  • 最悪の週でも回せる

こういう計画を作ってください。 「頑張れば間に合う」は、計画ではなく願望です。

納期に間に合う変更不要な計画を作る。

これも技術のうちです。

まとめ:あとは毎日コツコツ回すだけ

  • 答案は工業製品。
  • 工程を固定する。
  • AIで検査する。
  • ノートで再発防止する。
  • 量は30〜60事例。
  • 計画は納期厳守。

あとは、毎日コツコツ回し続けるだけです。

あなたはすでに、一次試験という長期戦を突破した実績があります。

それはつまり、

  • 勉強を習慣にできる
  • 継続して取り組める
  • 面倒なことから逃げずに向き合える
  • 要点を整理し、合格ラインまで持っていける

という力を、結果で示しているということです。

二次試験で求められるのは、特別な才能ではありません。
計画を立て、工程を守り、淡々と積み上げる力です。

だから大丈夫です。

あとは計画に沿って、日々コツコツと、 試験日まで積み上げていくだけです。

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